京都の世界遺産|竜安寺
古都京都の文化財は、京都市、宇治市、滋賀県大津市にある社寺、
城の総称で、現在は17件が世界文化遺産として登録されています。
竜安寺
京都市右京区龍安寺御陵下町13
室町幕府時代は禅宗が盛んでした。
宝徳2年(1450年)に細川勝元が、
衣笠山山麓にある徳大寺家の別荘を譲り受けて、
創建した禅寺が竜安寺です。
勝元は当時の幕府の管領で、守護大名でもあり、
応仁の乱の東軍総帥でもありました。
「枯山水庭園」として名高い石庭は、方丈南側に在り、
史跡・特別名勝に指定されています。
二方を油土塀で囲んだ東西30メートル、
南北10メートル余りの長方形の庭に白砂を敷き、
15個の石を5・2・3・2・3に配置してあり、
中国の説話の別称「虎の子渡し」の名でも知られています。
近世の地誌によると、室町幕府に仕えた相阿弥の作庭、との意見や、
室町時代末期の優れた禅僧・特芳禅傑らの手によるものでは…
という説もあって定かではありません。
この庭の最大の特徴は、
「水を感じさせるために水を抜く」ことで、
水を感じさせるように作られています。
白砂は大海、岩は島よりも山を思わせます。
15個の石は、どちらから庭を眺めても、
必ず1個は他の石で見えないよう作られており、
「方丈の間」の中心だけが15個全部見える位置とされ、
石の配置はここを根元とする説があります。
又、この面積で石を15個並べると1個は隠れて見えないのは当然という説や、
日本の思想に基づいて建造物をわざと不完全なままにした…
とする意見など、様々な説があります。
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